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ホーム注目の人「回復する身体と脳」出江紳一さん
回復する身体と脳
回復する身体と脳―脳卒中の麻痺を治療する脳のリハビリテーション
電気刺激のリハビリテーション

「回復する身体と脳」出江紳一さん

「脳を電気で刺激して回復を促進する」
脳卒中のリハビリテーションで、そんな方法があることをご存知ですか?
訓練だけでは引き出せない脳の損傷の新しいリハビリテーション方法です。

東北大学大学院教授「出江紳一」さんの本、『回復する身体と脳』を手に取ってみると、
そんな脳卒中の片麻痺治療最前線がどうなっているのか、素人の私たちでも学ぶことができます。

患者さんやそのご家族のなかにも、最新の医学がどうなっているのか、ご興味のある方が増えているようです。
そこで、今回は研究者「出江紳一さん」にご著書についてインタビューしました☆
新しい可能性にご興味のある方は必見です☆
2009年11月00日
出江紳一さんのプロフィール

東北大学大学院教授(医工学研究科リハビリテーション医工学分野、医学系研究科肢体不自由学分野(兼任))。神奈川県横浜市出身。1983年慶應義塾大学医学部卒業。脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、骨関節疾患、脳性麻痺、神経筋疾患、義肢装具、呼吸循環器疾患、熱傷、悪性疾患などのリハビリテーション臨床修練を経て1989年リハビリテーション科専門医。同大学病院リハビリテーション科医長、東海大学医学部リハビリテーション学助教授を経て2002年より東北大学大学院教授

⇒HP『出江紳一

宜しくお願いします☆まず、ご著書「回復する脳と身体」がどんな本か、教えて下さい。

脳卒中で起こる半身麻痺に対して、頭の外側から脳を電気で刺激して回復を促進する技術を、脳の基本的な仕組み(信号伝達、可塑性、学習)とともに解説した本です。

どんな方に読んでほしいですか(^ ^)?

理科系の大学生、理科好きの高校生に読んでほしいと思います。もちろんリハビリテーション医療に携わる専門職、さらに患者さん、ご家族にも読んで戴きたいと思います。

この本を執筆しようと思ったきっかけは?

医学研究のエッセンスを工学系の学生に教えるための本を作りたかったことが第一の理由です。医学と工学の両方の教育を受けた研究者こそが、本書で解説した脳の刺激技術を革新的に発展させることができると考えています。
また治療効果を高めるために、麻痺のことや脳の仕組みを患者さんとご家族が正しく理解してもらいたいというのが執筆の第二の動機です。

ご著書のなかでは「経頭蓋磁気刺激法」という新しい治療法が紹介されています。
これはどんな患者に向けた、どんな治療法か、教えて頂けますか?

脳卒中などのために、運動や認知の障害あるいは痛みのある患者さんに対して、脳を電気で刺激することによって症状を緩和する技術です。刺激は頭皮の上に杓文字のような器具を置いて行い、痛みは殆どありません。

痛みがないのはすごいですね!
経頭蓋磁気刺激法は脳卒中のリハビリテーションに携る医療者や患者にどんな影響を与えるとお考えでしょうか?

経頭蓋磁気刺激法だけによってもたらされる影響ではありませんが、麻痺の回復の基盤となる中枢神経系の変化に対する理解が深まり、そのような変化を誘導する様々な方略が考案されるとともに、患者さんが現実的に妥当で科学的に正しい治療方法を選択する環境が整うことに繋がると考えています。
回復するかしないか、ではなく、回復とはそもそも何か、何をすることによってどのように回復するのか、という知識が共有されることでしょう。

本の出版を経て、今度どんな活動をしていこうと思っていますか?

本書を医工学教育に活用することをすでに始めています。学生から分かりにくい箇所を指摘してもらうことで、工学系学生の特性に合わせた教育ができます。また研究では現在の脳刺激技術をさらに発展させたいと思っています。

脳刺激技術の発展がどうなるか、楽しみですね☆
出江さん、すごく勉強になるお話、ありがとうございました☆

出江さんのインタビューを終えて思ったこと
(里見五郎「脳出血がよくわかる」管理人)


リハビリテーションの分野でも、医学は日進月歩ですすんでいます。特に脳の研究の進歩は素晴らしく、研究者の皆さんは、本当に頑張られています。本書の執筆にあたって、出江さんは「論理的であること」を大切にされたそうです。研究者らしいご視点、そのおかげで私たちにも読みやすい内容となっています。

また、本の中にあるイラストには一番ご苦労されたとのこと、「イラストレータに正しい絵を描いてもらうためのコミュニケーション。お互いの粘り強さで乗り越えたと思います。」とおっしゃっていました。研究者の方とイラストレータの方の努力によってはじめて、私たちは正しい理解をすることができます。影で努力されていたイラストレータの方にもエールを送りたいですね☆

出江さん、ありがとうございました☆


出版社:中央法規出版
定価:3150円(税込)
回復する身体と脳―脳卒中の麻痺を治療する脳のリハビリテーション

磁気で脳を刺激する。身体と脳をつなぐ神経システムを刺激して、訓練だけでは引き出せない脳の損傷のリハビリテーションを促進する。脳卒中の片麻痺の治療の最前線が書かれています。

出江紳一さんは『回復する身体と脳』以外にも本を書かれています。下記、代表的な著作を2点、ご紹介します。

出江さんからのメッセージ:
『内容は医療福祉分野に「コーチング」というコミュニケーション手法を導入した研究成果をまとめたものです。一つはリハビリテーションの医療現場、もう一つは介護予防の現場です。経頭蓋磁気刺激のような治療を正しくひとりひとりの患者さんに適用するには現場のコミュニケーションが大切であり、私にとっては同じベクトルを向くテーマです。』


出版社:医歯薬出版
定価:3150円(税込)
リハスタッフのためのコーチング活用ガイド

医療福祉分野に「コーチング」というコミュニケーション手法を導入した研究成果をまとめた一冊。

出版社:中央法規出版
定価:2310円(税込)
コーチングを活用した介護予防ケアマネジメント

コーチングを活用した円滑な介護予防ケアマネジメントの実践法を、わかりやすく解説しています。
ホーム注目の人「回復する身体と脳」出江紳一さん